横浜マイスターに学ぶ!
子どもの前髪セルフカットのコツ
いつの間にか伸びているこどもの前髪。「今すぐなんとかしたい!」というタイミングの日や、「美容院でこどもがじっとしていられるかな…」と悩むこと、ありますよね。でも、「おうちでカットして失敗したら…」と不安に思う人も多いはず。そこで今回は、プロの理容師さんに“知っておきたい前髪カットの基本”を聞いてきました!
横浜マイスターの理容師・宇佐美勉さんに教えてもらいました!
アドバイスをもらったのは、横浜市神奈川区で「MEN’S BEAUTY USAMI」を営む宇佐美勉(うさみ・つとむ)さん。平成22(2010)年度、横浜市が市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者として選定している「横浜マイスター」に選ばれ、多くの市民の生活を豊かにしてきました。横浜マイスターとして市内の中学校などに出前授業に出向き、理容師の仕事と技術を広く伝える活動も行っています。
始める前に! 前髪カットに必要なものと心得
まずは、おうちで前髪カットをするために必要なものを準備しましょう。準備するもの
・ハサミ
・コーム(くし)
・水スプレー
・ヘアクリップ(4~5本あると安心)
・新聞紙
・タオルやケープ
スプレーボトルやヘアクリップは、100円ショップなどで購入したものでOK! ただし、ハサミはできるだけ高品質のものを用意するのがおすすめ。コーム(くし)は、目が細かいほうがより髪をきれいにとかせます。柄が細く先がとがっている「テールコーム」も用意すると便利です。
髪を切るときは、こどもの首元にタオルやケープを巻き、下に新聞紙を敷きます。その際、新聞紙は水をスプレーして少し湿らせておくことで、切って落ちた髪が散らばりづらくなります!
髪を切っている間こどもが頭を動かさずに集中できるよう、目線の先にテレビや映像をセットするのもオススメです。
そしてもうひとつ大切な準備は、心がまえ。プロではないのですから、完璧に仕上げようと思わなくて大丈夫!この記事で大失敗を避けるための基本とポイントを学んだら、あとは楽しんで前髪カットに挑戦することが、何よりの成功の秘訣です。
前髪カットの基本を知ろう
前髪にはさまざまなスタイルがありますが、この記事では「前髪とは?」を知るところから始まり、写真で工程を追いながら前髪カットの基本を解説していきます!
① 水スプレーで髪を濡らし、髪を真ん中あたりで分ける
前髪を水スプレーで濡らしてからコームでとかし、真ん中あたりで左右に分けます。下の写真のように、鼻筋からおでこに向かって親指をあてると、真ん中の位置の見当がつけやすくなります。
さらにテールコームを使って微調整し、分け目をキレイに整え、正面から見てまっすぐになっているか確認しましょう。
② 左右に分けた髪を、ヘアクリップで留める
余計に髪を切ってしまわないように、しっかりとヘアクリップでブロッキングしておきます。
③“フロント”を確認する
ここからがとても大事な工程です!前髪の部分は美容用語では“フロント”と呼ばれ、生え際から頭頂部に向かって5cmほどの位置を頂点(フロントトップポイント)にした三角形をイメージします。
まずはフロントトップポイントの位置を決めます。コームの柄を使うとわかりやすいです。
続いて前髪の横幅を決めます。どんな前髪にしたいかで変わってくる部分ですが、目尻のあたりを目安にした幅にすると、その人に合った自然な前髪になると言われています。コームの柄を使い、目尻のラインを確認しましょう。
確認した位置を親指で押さえて目安にしながら、フロントトップからその位置を結ぶラインの髪を出します。
これでフロントができました。三角形に見えますね!
④2度に分けて切る準備をする
フロントが決まったら、カットはもうすぐ。大切なのは、一気に切ろうとしないこと。少しずつ慎重に切るように心がけましょう。
先ほど決まった前髪の毛束を上下に分けて、上側の髪はいったんクリップで留め、下側からカットしていく準備をします。
スプレーで髪を濡らしてコームでとかし、鼻の中心に向かって髪をセンターへ集めます。幅が1cmくらいになるまで、ギュッと寄せてください。
⑤中心に集めた髪をカットする
いよいよカットしていきます。覚えておきたい大事なポイントは、「思っている長さよりも1㎝程度長めに切る」こと!“前髪カットの失敗あるある”といえば、短くなりすぎることですよね。「このくらいがいいな」という位置にハサミを入れると、高確率で切りすぎてしまうことに…。もう少し切りたいと思ったときにはあとから調整すればいいので、まずは少し長めを意識して切ってみましょう。
寄せた毛束は親指と人差し指でしっかりと押さえ、おでこから少し離して持ち上げます。親指と人差し指で持っている毛束に刃をあて、少しずつハサミを進めます。
毛を中心に寄せた状態で切ることで、自然と外側にいくにつれて長さのある、緩やかなラウンドを描いた仕上がりになります。
まずは下側が切れました。
⑥上側の髪を切る
つづいて、残していた上側の髪を切っていきます。上部のヘアクリップをはずし、先に切った下側(生え際側)の長さをガイドにして、真ん中あたりから少しずつ切り進めます。このときは、おでこに手をくっつけて固定するようにしながらカットしましょう。
外側にいくほど少し長めに切れているので、髪を挟む指を少しだけ傾けて切ります。
これで上側の髪もカット完了。次は仕上げです!
⑦髪を乾かして微調整したら、完成!
最後に髪をドライヤーで乾かし、飛び出ている毛など気になるところがあったらハサミでチョンチョンとカットして調整し、前髪の完成です!
こどもの前髪を切ることが、親子のコミュニケーションに
“フロント”や“三角形をイメージする”などといった専門的な言葉を聞くと、なんだかむずかしそうに感じてしまう人も多いかもしれませんが、成功の秘訣は「慣れてうまくなろうとするよりも、とにかく切ってみること」と宇佐美さん。100%完璧なカットを目指すのではなく、パパ・ママだからこそわかるわが子に似合う前髪をイメージしたり、こどもの希望を聞いたりしながら“おうち美容室”を開店することで、自然とコミュニケーションが生まれます。万が一ちょっと失敗しちゃっても大丈夫!髪はすぐに伸びます!そんな気楽なマインドで、リラックスしながらチャレンジしましょう。
ハサミを使うので、細心の注意を
ただひとつ注意してほしいのが、前髪カットは刃物を使うという危険がともなうこと。安全面には十分気をつけながら、明るい部屋でカットするようにしてください。でも、いくらパパ・ママがしっかり気をつけたり、動かないようにお願いしていたとしても、こどもが動いてしまったりすることもありますよね。まだ幼くてじっとできないなどの心配がある場合は、プロに任せるのもひとつの手です。こどもの状態を見ながら柔軟に判断し、おうちカットを楽しんでくださいね。
理容師として横浜で活躍して60年以上
今回前髪カットのポイントを教えてくれた宇佐美さんは、横浜で生まれ育ち、16歳で美容業界へ。ご実家の理容室で7年間修業したあと、28歳で独立し、「MEN’S BEAUTY USAMI」を開店しました。60年を超える長い間、その技術を持って地域の美と健康に貢献してきました。「一度もこの仕事がいやだと思ったことがない」と、今も現役で多くのお客様のヘアカットを担当し、ひとりひとりの魅力を引き出しつづけています。横浜マイスター直伝のテクニックを参考にしながら、お子さんの前髪カットに挑戦してみませんか。
【取材協力】
MEN’S BEAUTY USAMI
神奈川区片倉1-16-10 ウサミメディカルファイン1F
横浜市営地下鉄ブルーライン「片倉町駅」2番出口より徒歩3分
・営業時間:平日・土曜 9:30 ~ 19:00 / 日曜・祝日 9:00~ 18:30
・定休日:月・火曜定休

